【コラム】道路の注意点【建築基準法の道路とは①】

不動産投資においては、家賃収入の見込みや空室リスクなど、
定番とも言える注意点が色々な著書やネットなどで紹介されています。
また、投資物件の場合、遠方の物件を購入したり、
その際に物件自体をまったく見ずに、利回りなどの収益に関する
情報のみで売買を判断している方もいると聞きます。

しかし、忘れてはいけないのが、建物の使用用途が投資用でも
居住用でも、売買しているのは不動産ということです。


不動産に関しては様々な法律による規制がかかり、建替え時に同規模の建物が
再建築できない場合や、敷地の利用範囲が少なくなる土地もあります。

ひどい時は再建築自体できない再建築不可の不動産まであり、それが購入時には
不動産業者が仲介していても分らず、数年後の建替え時になって発覚するケースも
実際にあるのです。
こうなると、投資用として転売するにしても差益はマイナスになる可能性の方が
高いでしょうし、賃貸用の不動産としても建替えができないようでは入居者を
維持する戦略の幅も狭くなります。

購入した不動産を、キャピタル目的やインカム目的の投資用、または駐車場用地、
居住用など、購入者・所有者がどう使うかは自由ですが、決められた法律などに
違反していない範囲で自由に使えるということです。

当たり前の話ですが、そういった常識がまっとうされていない現状が、
不動産売買の現場には未だに多くあります。



物件状況や法律関係の確認、リスクの読み取り、リスクヘッジ方法の精査には
知識と経験が必要です。
それは不動産業者といえども、「不動産のプロ」でなく「不動産を売るプロ」といった、
売上げ至上主義の環境では身に付けなれない難しさ、多さ、繊細さがあります。



利回りも空室リスクも間違いないと購入したつもりが、数年後、
不動産の基本的な問題点の見落としで、「思ってもみなかった!」
という事態になることがあります。
それら実際にあった失敗例からは、とても大切な購入の際の注意点が学べます。

前置きが長くなりましたが、そういった建築不可というトラブルで最も多い原因で、
不動産業者でもリスクの精査ができていない部分でもある『道路』について、
シリーズ化して説明したいと思います。




シリーズ第1回目は、不動産において非常に大切な調査・確認ポイントである
『道路』についてです。


何故なら、建物を建てようとする敷地が、建築基準法上の道路に2メートル以上
接道していないと、原則、建築不可となってしまうからです。

そして、この『建築基準法上の道路』とは、見た目が道路状になっている部分と
いう考え方ではないことが大半です。

しかし、多くの不動産業者が、知識不足、経験不足、洞察力不足から問題自体に
気付けずにいることや、気付いた問題を真摯に告げようという心構えの無さから、
買主に問題点を告げられないまま売買が進んでいたり、または、問題の程度を
分かりづらく説明されているケースが多くあります。

中には行政のチェックが部署ごとに分かれていること等から、現時点で問題が判明
せずに、売却時に物件調査をした際の結果や、建替え時になって初めて建築不可の
土地と判明してしまうことすらあります。

投資用の物件の場合、注目されるポイントがどうしても利回りや入居率等になりがちで、
不動産としての基本的な注意点は、業者であっても軽く確認する程度であったり、
投資家への重要な説明事項として取り組んでいない可能性が考えられます。
業者任せにせず、ご自身で問題点を予見していくことが、まだまだ必要です。

今回は道路調査におけるポイント・注意点をご紹介したいと思いますが、
ここで言う道路とは、建築基準法上の道路です。


人や車が通行するために作られたアスファルト状の部分ということではなく、
登記簿謄本の地目が公衆用道路と登記されているかどうかでもなく、

「建築基準法という法律で、ここからここまでが道路」と定義された部分についてです。


この建築基準法で定義された道路部分に2メートル以上の接道義務を成しているかどうか
が調査のポイントということです。


ちなみに、下の画像にある道路は建築基準法で道路と定められていません。

この道路状の部分にしか接してない空地部分(このとき販売されていた土地)には、
原則として建物が建築できません。
昔から建っていた隣の建物も、建替えはできないのです。

このように、道路全体が建築基準法で道路とされていない場合でしたら、
役所などで建築基準法で道路としているかどうか確認すれば直ぐに分かります。
しかし、道路状の一部分だけが建築基準法上の道路でなく、敷地との接道状況が
分かりづらいものもあります。

実例をふまえながら、そういった注意点を紹介していきますので、投資用としての価値
だけでなく、不動産購入そのもののリスクヘッジにお役立て頂ければと思います。

このシリーズの次回更新は3月となりますが、個別での相談等は随時お受けして
おりますので、気になることがございましたら、お気軽にお問い合わせください。



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